Report & News

油井宇宙飛行士活動レポート&ニュース
油井宇宙飛行士活動レポート&ニュース
2025.12.08

油井宇宙飛行士 軌道上活動レポート Vol.8(11/10〜11/23)

油井宇宙飛行士の今回のISS長期滞在が100日を超えました。早いもので長期滞在ミッションは後半戦に突入しています。この期間、油井宇宙飛行士は地上の人たちともたくさん交流する時間を持ちました。

それでは、この期間で行われた油井宇宙飛行士の活動の一部を紹介します。

11月10日、「きぼう」エアロックのスライドテーブルから、船外実験プラットフォームに設置する船外ポートアダプタ3Bの固定装置を取り外し、多層断熱材(Multi Layer Insulation: MLI)で覆いました。MLIは、宇宙空間の過酷な温度変化から機器を守るための断熱カバーです。さらに、新型宇宙ステーション補給機1号機(HTV-X1)が到着し、「きぼう」内の物品が増えたこともあり、物品の整理をしました。

11月11日、油井宇宙飛行士が月、オーロラ、ヨーロッパの夜景がコラボするタイムラプス動画をSNSに投稿しました。(油井宇宙飛行士 X

11月12日、油井宇宙飛行士の今回のISS長期滞在が100日を超え、お祝いをしました。この日、油井宇宙飛行士は宇宙食の紹介ビデオの撮影もしました。

11月13日、「きぼう」の能動型熱制御システム(Active Thermal Control System: ATCS)のガストラップの設定をして、運用の準備をしました。

11月14日、東京で開催された大西宇宙飛行士ミッション報告会に、油井宇宙飛行士が「きぼう」からリモート参加して、大西宇宙飛行士と同期対談をしました。油井宇宙飛行士が、「宇宙で親友と待ち合わせをする機会はなかなかないですから、それがかなったのは非常に嬉しかった。短い期間でしたが、実験のコツを教えてもらったので、仕事の開始が非常にスムーズでした」と語ると、大西宇宙飛行士は「私ができなかった実験を引き継いでくれたのが油井さんだったのがすごくよかったと思っています。実験装置を触ったりしながら、油井さんに直接日本語で、細かいニュアンスを含めて引き継ぎができました」と応じました。

大西宇宙飛行士とリアルタイムで交信する油井宇宙飛行士(Image by JAXA/NASA)

大西宇宙飛行士は、「1日1日を大事にすごしてもらって、たくさんのいい仕事をして、地上に帰ってきてくれたらいいなと思います。地上に帰ってきたらラーメンを食べに行きましょう。応援しています」と油井宇宙飛行士にエールを送りました。

この日は ATCSのガストラップの設定を元に戻す作業もしました。

11月16日、油井宇宙飛行士がISSから撮影した富士山の写真をSNSに投稿しました。富士山の周りには白い雲が広がり、美しいドレスをまとってるようでした。(油井宇宙飛行士 X

ISSから撮影された富士山(Image by JAXA/NASA)

11月17日、油井宇宙飛行士の出身地である長野県川上村でリアルタイム交信イベントが実施され、油井宇宙飛行士が「きぼう」から出演しました。このイベントでは国立天文台野辺山宇宙電波観測所の西村淳所長の講演、長野県駒ヶ根工業高校の生徒による超小型人工衛星「てるてる」についての発表、沖縄県恩納村との交流がありました。油井宇宙飛行士は、川上村の小中学生、恩納村の中学生、野沢北高校の生徒からたくさんの質問を受け、楽しそうに答えていました。

リアルタイム交信イベントで生徒たちに手を振る油井宇宙飛行士(Image by JAXA)

さらに、この日は、固体燃焼実験装置(Solid Combustion Experiment Module: SCEM)のカメラを交換し、「火災安全性向上に向けた固体材料の燃焼現象に対する重力影響の評価(Fundamental Research on International Standard of Fire Safety in Space -base for safety of future manned mission: FLARE)」実験の準備をしました。

11月18日、FLARE実験の準備作業として、SCEMの実験試料を交換しました。また、油井宇宙飛行士は、JAXAサテライトナビゲーターのSNS投稿を引用して、衛星地球観測の意義をわかりやすく説明していました。今回の油井宇宙飛行士のISS長期滞在ミッションでは、「地球を共に感じよう ~宇宙から見るわたしたちの未来〜」を推進しています。これは、油井宇宙飛行士がISSから撮影する「宇宙から見る地球」を皆さんとより深く共有するものです。(油井宇宙飛行士 X

11月19日、NASAのジーナ・カードマン飛行士とともに、多目的補給モジュール(PMM)内を整理し、収納スペースを確保しました。油井宇宙飛行士は、9月にシグナスXL補給船で届けられた科学実験機材や物資の荷下ろしを行なっています。

11月20日、油井宇宙飛行士はNASAのジーナ・ガードマン宇宙飛行士のサポートを受けて、「きぼう」エアロックのスライドテーブルに親アーム先端取付型実験アダプタ(Multi-Purpose Experiment Platform: MPEP) と米国の超小型衛星放出機構(NanoRacks CubeSat Deployer: NRCSD)を取り付けました。NRCSDは、船外環境に設置されます。ロボットアームでCubeSatデプロイヤー(小型衛星放出装置)を掴み、ISSから十分に離れた位置まで移動させ、CubeSatを地球の軌道へ放出します。

11月21日、5つのハードダミーパネルのクロスを補修し、ワイヤレス計測システム環境モニター(WIS)のリモートセンサーユニット(RSU)のバッテリー交換をしました。

11月23日、油井宇宙飛行士がSNSに、ISSが日本を通過する際に撮影した際のタイムラプス動画を投稿しました。長い動画を短く編集していますが、日本全体がよく見えます。(油井宇宙飛行士 X

今回のベストショットは、ヒマラヤの山々をとらえた動画です。世界の屋根と呼ばれる山々は、宇宙からでもよく見えます。ISSに乗った気分で、動画を見るのもおすすめです。(油井宇宙飛行士 X

今回のレポートは以上です。
次回は12月中旬を予定しています。どうぞお楽しみに!

※本文中の日時は全て日本時間

ポスター・プレスキットをダウンロードいただけます。