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野口宇宙飛行士の活動レポート

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2021.07.09

野口宇宙飛行士、帰国記者会見

野口宇宙飛行士帰国記者会見の様子

野口宇宙飛行士帰国記者会見の様子 ©︎JAXA

国際宇宙ステーション(ISS)第64/65次長期滞在クルーとして、168日間宇宙に滞在した野口宇宙飛行士は、帰還後のリハビリを終えて一時帰国し、本日7月9日、16時30分から、長期滞在ミッションに関する記者会見を行いました。

冒頭のあいさつでは、半年間の宇宙滞在中の応援への感謝を述べるとともに、コロナの影響や度重なる災害に触れ、「困難な状況にいらっしゃる皆さんに何らかの形で明るい展望を感じていただけるように」と久しぶりの対面取材に意欲を見せました。

野口宇宙飛行士帰国記者会見の様子

野口宇宙飛行士帰国記者会見の様子 ©︎JAXA

会場となった、X-NIHONBASHI TOWER イベントスペースには、19社33人の報道機関が参加しました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止の観点から、参加人数は限られていたものの、初となった直接の取材機会に、熱い質問が数多く寄せられました。その一部をご紹介します。

打ち上げ前の記者会見で、野口宇宙飛行士が、Crew-1の機体名「レジリエンス(強靭さ)」について「コロナなどの厳しい状況の中で『強靭さ』を示したい」としたことに触れ、実際にミッションの中で、「レジリエンス」をどの程度達成できたかという質問には、野口宇宙飛行士は、Crew-1の4人が、ダイバーシティ(多様性)に基づくレジリエンス(強靭さ)が実現されたクルーであったと感じること、また、今回4回目となった船外活動に触れ、「困難な状況に、自分たちの工夫と地上との連携で乗り切ったよい体験であった、一番過酷でその代わり、一番レジリエンスを達成できた」と語りました。

ギネスブック認定証を掲げる野口宇宙飛行士

ギネスブック認定証を掲げる野口宇宙飛行士 ©︎JAXA

今回、2つのギネスブック認定のうちの1つとなった船外活動については、やはり、ほかにも多く、話題に上りました。
3回目の滞在で、宇宙飛行士やっていてよかったと感じた瞬間について、ロボットアームでのシグナス補給船のキャプチャとともに、船外活動での体験に触れ、宇宙ステーションの一番端まで行き、今まで見たことのない景色を見たこと、目の前に人工物が何もない世界、ライトをつけていても反射するものがない真っ暗な世界での、外の世界と自分の唯一の接点が指先だけという体験は、「これまでにない、精神世界の外縁まで押し出されたような体験だった」、とやはり、船外活動が非常に印象深い経験であったことをうかがわせるコメントを披露しました。

また、「宇宙飛行士」についての質問も多く寄せられました。これからの時代で、宇宙飛行士に求められるものは変わっていくのか?という質問に対しては、宇宙探査の枠組みでより遠くを目指していく人と、地球低軌道での利用に特化して、宇宙利用を底上げしていく人というように、2極化、多様化していくとし、また、宇宙飛行士とはどのような職業か、という質問に対しては、宇宙に出ることは危険な作業であるが、同時に多くの仲間と一緒に乗り切っていく仕事であると、また、星出宇宙飛行士のキャッチフレーズ「夢は実現できる」にも触れ、まさにみんなの夢を実現する作業にかかわることが、我々の仕事の本質であるとしました。
次世代宇宙飛行士選抜についても、どんな方が選ばれるにせよ、今後10年20年活躍してもらえるように、経験を伝えていきたい。我々の想像を超えるような人材が集まることを期待している、と次世代への期待を語りました。

野口宇宙飛行士帰国記者会見の様子

野口宇宙飛行士帰国記者会見の様子 ©︎JAXA

記者会見の模様は、YouTubeでライブ配信され、再生回数6716回、最高同時視聴者数816人の視聴がありました。見逃した方は、アーカイブ配信されていますので、ぜひご覧ください。
今後、広く皆さまにも、野口宇宙飛行士から長期滞在ミッションをご報告する機会を予定していますので、ぜひ楽しみにしてくださいね。野口宇宙飛行士の活動に、今後もご注目ください。


① The longest time between spacewalks 前回のEVAから今回のEVAまでの期間が最長
② The first astronaut to return from space using three different landing techniques 3種類の異なる方法(滑空、地面、海上)での帰還を果たした初めての宇宙飛行士

帰還に関するレポートはこちらをご覧ください。