reportレポート野口宇宙飛行士の活動レポート50

2021.05.28

野口宇宙飛行士、日本メディア向け帰還後記者会見

帰還後記者会見に臨む野口宇宙飛行士の様子 ©JAXA)

帰還後記者会見に臨む野口宇宙飛行士の様子 ©JAXA

日本時間5月27日、無事地球へ帰還した野口宇宙飛行士の帰還後記者会見が開かれました。

現在米国テキサス州ヒューストンNASAジョンソンスペースセンターにてリハビリテーション中の野口宇宙飛行士は、冒頭、「無事に帰ってきました。現在ヒューストンにて絶賛リハビリ中ですが、経過は順調で、前回のソユーズでの帰還時よりリハビリの状況はいいかなと思う」と語り、続いて記者からの質問に答えました。

質疑応答の中で、記者から「これからどういう活動をしたいか?」と問われた野口宇宙飛行士は「ISS長期滞在を終え、これから地球での長期滞在に挑戦するところ」と冗談を交えながら「3回の低軌道活動を活かすにはどうしたらいいかこれから考えていきたい。徐々に国際宇宙探査時代に移行していく中で、日本としてのプレゼンスをどう示すか、そこに自身の発信力を活かしてもらえれば」と語りました。

帰還後記者会見に臨む野口宇宙飛行士の様子 ©JAXA

帰還後記者会見に臨む野口宇宙飛行士の様子 ©JAXA

また、自身の学術論文で「宇宙で活躍することは知覚の拡張だ」と書いたことに関連して「3回目で新たな気づきがあったか?」と質問されると、「運動機能の話はよく出てくるが、内面の変化や(過去の経験をどう)再構築しているかはあまり語られてこなかったのではないか」「今回も経験者は(ISSに)着いてすぐに、以前自分がいた場所や以前やった作業にすぐ入ることができ、再構築できていた。宇宙で暮らすときの生活基準と地上で暮らすときの生活基準が脳内に残っていて、必要に応じて出てくるという感覚を改めて持った」と話しました。

最後に、「地球に帰ってきてやりたいと思っていることや食べたいものはあるか」と聞かれた野口宇宙飛行士は「今はリハビリ中で、ヒューストンで医学チームの監督の下、窮屈な生活を送っている」と話し、「いつか日本に帰ったら温泉に浸かりながら日本酒でも飲んでゆっくり過ごしたい」と本音をのぞかせるシーンも。

帰還後記者会見に臨む野口宇宙飛行士の様子 ©JAXA

帰還後記者会見に臨む野口宇宙飛行士の様子 ©JAXA

帰還後、公の場に立ち日本語でのインタビューに答えるのは今回が初めてとなり、非常に活気あふれる記者会見となりました。今後も不定期にて、野口宇宙飛行士の帰還後の活動をレポートします!

帰還に関するレポートはこちらをご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=xKDlPXiHAdg

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