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油井宇宙飛行士活動レポート&ニュース
油井宇宙飛行士活動レポート&ニュース
2025.11.12

油井宇宙飛行士 軌道上活動レポート Vol.6(10/13〜10/26)

10月26日に種子島宇宙センターから新型宇宙ステーション補給機1号機(HTV-X1)が打ち上げられました。HTV-Xは、宇宙実験の機器や物資などを国際宇宙ステーション(ISS)に運ぶ補給機ですが、その後、軌道上での技術実証プラットフォームとしても機能し、宇宙実験の幅が広がると期待されています。それでは、この期間で行われた油井亀美也宇宙飛行士の活動の一部を紹介します。

10月14日、ライフサイエンス実験用ライブイメージングシステム(Confocal Space Microscopy: COSMIC)の定期メンテナンスに向けて、ペイロードラップトップターミナル(Payload Laptop Terminal: PLT)を移設し、COSMICに試料を設置しました。

ライブイメージングシステム(COSMIC)の定期点検を行う油井宇宙飛行士(Image by JAXA/NASA)

10月15日、「JEM商業利用促進機器(JEM commercial User Support Equipment: JUSE)」の準備作業として、タブレット機器の充電を開始しました。さらに、米国のジョニー・キム宇宙飛行士と地上スタッフが連携して、JEM船内可搬型ビデオカメラシステム実証2号機(Int-Ball2)の飛行データを取得しました。

10月16日、JUSEの準備作業の一環として、地上スタッフと連携し、タブレット機器の性能確認をしました。この日は、油井宇宙飛行士が自身のSNSに、ISSが進行方向を変えるときの様子を撮影したタイムラプス映像を投稿しました。地上で自動車などが進行方向を変えるときは、ハンドルを回して平面的な操作をしますが、宇宙船の場合は、上下左右の状態を変化させる複雑な操作をしていることがわかります。(油井宇宙飛行士 X

10月17日、JUSEの準備作業の一環として、地上スタッフと連携し、ウェアラブルカメラの性能確認をしました。この日、油井宇宙飛行士は、打ち上げ準備が着々と進んでいる新型宇宙ステーション補給機1号機(HTV-X1)に関連した投稿をSNSに行いました。

HTV-X1を搭載したH3ロケット7号機の写真に対し、「優しくキャッチするから安心してね!」と、HTV-X1の把持担当としての意気込みを伝え、3機目の「中型曝露実験アダプタ(i-SEEP)」と複数台のi-SEEPのデータ伝送を担う「i-SEEP統合船内部」をはじめ、HTV-X1がISSに運ぶ物資の到着を心待ちにしていました。(油井宇宙飛行士 X(1)油井宇宙飛行士 X(2)

10月18日、油井宇宙飛行士がSNSに超小型衛星について投稿しました。10月10日に「きぼう」から放出された千葉工業大学の「BOTAN」が自身の状態をLEDで知らせる機能について「グッドアイデアですね!」とコメントしました。「きぼう」からの超小型衛星放出は、エアロックとロボットアームを併せ持つ「きぼう」ならではのプラットフォームで、これまで99機の超小型衛星が放出されています。(油井宇宙飛行士 X

放出された小型衛星e-kagaku-1とBOTAN(Image by JAXA/NASA)

10月20日、油井宇宙飛行士と米国のジーナ・ガードマン宇宙飛行士が連携して、「きぼう」エアロック(JEMAL)のスライドテーブルから親アーム先端取付型実験アダプタ(Multi-Purpose Experiment Platform: MPEP)と小型衛星放出機構(JEM Small Satellite Orbital Deployer: J-SSOD)を取り外しました。JEMALは、船外で使う実験機器などを船外に出したり、船内に格納したりするための機構です。さらに、油井宇宙飛行士は、JUSEで使用するタブレット機器の充電を開始しました。

10月21日、地上スタッフと連携して、JUSEで使用するタブレット機器の性能確認をしました。さらに、COSMICの定期メンテナンスが完了したので、COSMICとPLTを片づけました。

商業利用の利便性向上のためのJUSEに関する作業を行う油井宇宙飛行士(Image by JAXA/NASA)

10月22日、油井宇宙飛行士は、「きぼう」での自身の活動をタイムリーにシェアしているきぼう利用ネットワークのアカウント(@JAXA_Kiboriyo)を紹介し、活動情報のフォローを呼びかけました。(油井宇宙飛行士 X

10月23日、ISS搭載型ハイパースペクトルセンサ(Hyperspectral Imager SUIte: HISUI)の観測データを記録するためのハードディスクを交換しました。HISUIは経済産業省が開発・運用を担当している観測機器で、可視域から短波長赤外域をカバーする連続的な185バンドを全球規模で観測できます。資源分野、環境分野、農業分野など、幅広い分野でこれまで得られなかったデータを得られると期待されています。

また、この日に油井宇宙飛行士は「きぼう」で、てるてる坊主をつくり、悪天候のために打上げ延期となったHTV-X1が、無事に打上げられるように祈りました。(油井宇宙飛行士 X

10月26日午前9時00分に種子島宇宙センターからH3ロケット7号機が無事打上げられ、HTV-X1がISSに向かいました。ISSでは、油井宇宙飛行士がロボットアームを操作して、HTV-X1の把持を行います。油井宇宙飛行士の準備も万端のようでした。(油井宇宙飛行士 X

HTV-X1打上げ成功を見守った油井宇宙飛行士(Image by JAXA/NASA)

今回のベストショットは、オーロラの中で輝くレモン彗星の写真です。レモン彗星は2025年1月に発見された彗星で、10月から11月にかけて見ごろを迎えました。地上でもたくさんの人が観測していると思います。油井宇宙飛行士がSNSに投稿したところ、大きな反響がありました。オーロラの光の中に彗星の姿が位置するのは、ISSならではでしょう。油井宇宙飛行士は、「まるで、オーロラの海を泳ぐ人魚の様でした」と、その美しさを表現していました。(油井宇宙飛行士 X

オーロラの中で輝くレモン彗星(Image by JAXA/NASA)

今回のレポートは以上です。
次回は11月下旬を予定しています。どうぞお楽しみに!

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