古川宇宙飛行士らCrew-7クルー帰還後記者会見
3月26日午前3時30分より、古川宇宙飛行士らCrew-7クルーが、国際宇宙ステーション(ISS)からの帰還後初となる記者会見に臨みました。日本の記者も含めメディアから多くの 質問が寄せられました。
古川宇宙飛行士の質疑応答(一部)
ー帰還後、体調の回復具合はどうですか。
「帰還してから数日は下を見るだけで気分が悪くなり、自分で靴が履けませんでした。ボーリングの球がぶら下がっている感覚で頭が重く、背中も痛かったのですが、日々体調は回復しています。」
ーISS滞在中、特に関心を寄せていた実験について聞かせてください。
「「細胞の重力センシング機構の解明(Elucidation of gravisensingmechanism in single cells: Cell Gravisensing)」実験について紹介します。動物の細胞が重力の変化をどのように感知し、その情報をどのように伝達していくのかを調べて、微小重力環境での筋肉の萎縮や⾻量減少の予防につながる研究に貢献しました。このような細胞が感じた情報の伝達過程を理解することは、宇宙での筋萎縮や骨量減少だけでなく、地上での似たような症状の予防にもつながっていきます。」
ーISS滞在中に、一番恋しかったものは何でしたか。
「温かいお風呂でした。特に温泉が恋しかったです。微小重力環境ではお湯が貯められないので。」
ー帰還後、最初に何を食べましたか。
「新鮮なフルーツです。ぶどうを食べまして、美味しかったです。」
ー宇宙へ行ったことで、地上での生活に対する考え方が何か変わりましたか。
「宇宙に行く前は、故郷は日本か(訓練を受ける)ヒューストンだと思っていましたが、ISSで過ごすうちに、自分の故郷は地球だと感じました。」
ー今後は、どのようなことに取り組みたいですか。
「日本に戻ったら、この後ISS長期滞在を予定している油井宇宙飛行士と大西宇宙飛行士に、今回のミッションで得た経験を伝え、技術面などサポートしていきたいです。」
長期滞在を共にしたクルーと笑顔でISS活動の体験を共有し合った古川宇宙飛行士。滞在中にクルー全員が互いに挑戦し信頼し合いながらミッションを達成できた素敵なチームであったことが伝わってきました。
古川宇宙飛行士のISS滞在中の成果については、こちらでご覧いただけます。
帰還に関するレポートは以下のトピックスで振り返ることができます。
※本文中の日時は全て日本時間