Reportレポート若田宇宙飛行士の活動レポート 11

若田宇宙飛行士 軌道上活動レポート Vol.1(10/7~10/16)

10月7日午前7時49分(日本時間)にクルードラゴン運用5号機(Crew-5)のハッチが開き、若田光一宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在が始まりました。本日から2週間に1回程度、軌道上活動レポートとして、若田宇宙飛行士の活動の一部をご紹介していきます。

到着後すぐは、ISSを離脱するCrew-4のクルーとの引継ぎ作業などを行いました。通常ISSのクルーは7人ですが、この引継ぎ期間は、11人のクルーが滞在しており、ISSの中は賑やかです。

第68次長期滞在の11人のクルー ©JAXA/NASA

10月11日、筑波宇宙センターの「きぼう」運用管制室と接続し、オンライン会議に出席しました。ISSに日本人宇宙飛行士の長期滞在中は、週に1回の頻度でその週に実施されるJAXA関連の作業について、地上の「きぼう」運用管制チームと会議を行っています。モニタ越しに若田宇宙飛行士に対面で直接ミッションの詳細を伝える機会になります。今回は若田宇宙飛行士の滞在が始まってから初めての会議で、長期滞在を支えるチームが本格的に始動しました

SSIPC(Space Station Integration and Promotion Center: SSIPC)オンライン会議の様子 ©JAXA

同じく11日には、「きぼう」ロボットプログラミング競技会 (Kibo Robot Programming Challenge: Kibo-RPC)の決勝大会イベントに先駆け、軌道上運用が行われました。Kibo-RPCは宇宙飛行士をサポートするために開発されたISS船内ドローンを利用して、様々な課題を解決するプログラミング技術を競う大会です。各地の予選を勝ち抜いたチームがNASA(アメリカ航空宇宙局)のAstorobeeを使用してミッションの遂行に挑戦しました。結果は第3回「きぼう」ロボットプログラミング競技会(3rd Kibo-RPC): 軌道上決勝大会として10月29日(土)午後1時(日本時間)からYouTube配信にて発表しますので、楽しみにしていてください。

10月12日、遺伝子機能発光イメージング解析装置(Tele-Luminescence Analysis System: TELLAS)の取り付け作業をしました。TELLASは生体の体内から発せられる微弱な光を生きたまま撮影することのできる装置です。この後、地上から装置の定期点検を行っています。

また、12日はISS船長交代式が行われました。ESA女性クルーで初のISS船長を務めたサマンサ・クリストフォレッティ宇宙飛行士からロシアのセルゲイ・プロコピエフ宇宙飛行士に引き継がれました。ISS船長とは、リーダーとして各国のISS滞在クルーを束ね、ミッション達成に導くのが仕事で、2014年3月から5月にかけて若田宇宙飛行士が日本人で初めて就任し、2021年4月から10月にかけては、星出彰彦宇宙飛行士が務めました。

10月14日、日本のメディアに向けて若田宇宙飛行士の軌道上記者会見が実施されました。ISSや「きぼう」日本実験棟の組立て当時から関わってきた若田宇宙飛行士が、5回目の宇宙に来て感じた時代の変化や今回の長期滞在の抱負などを語りました。詳しい内容をこちらのレポート「JAXA若田宇宙飛行士、軌道上記者会見」にまとめていますので、ぜひご覧ください。

10月15日、Crew-4がISSを離脱し、ISSは7人体制に戻りました。

最後に、若田宇宙飛行士のSNS投稿の中から写真をいくつか紹介します。

「おはようございます!先程日本上空を通過しました。九州から北海道まで一望です。」(若田宇宙飛行士Twitter

若田宇宙飛行士Twitterより

「おはようございます。ヒマラヤ山脈を一望できました。エベレスト山は写真の中央辺りです。今週も頑張っていきましょう!」(若田宇宙飛行士Twitter

若田宇宙飛行士Twitterより

ツイートからも5回目の宇宙滞在を楽しんでいる様子がうかがえますね。これからのツイートもぜひ、チェックしてください。

次回のレポートは、11月2日(水)頃を予定しています。

※本文中の日時は全て日本時間

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