星出宇宙飛行士ウィークリーレポート Vol.11(7/12~7/18)
国際宇宙ステーション(ISS)ではインクリメント(エクスペディションとも呼ぶ)という単位で運用期間を数えています。現在はインクリメント65にあたり、ISSには、ソユーズMS-18宇宙船(64S)のクルーと、クルードラゴン宇宙船運用2号機(Crew-2)のクルーが滞在しています。7月17日、64Sクルーは、ISS滞在100日目を迎えました。
星出宇宙飛行士を含め、Crew-2のクルーがISS滞在100日を迎えるのはもう少し先になります。
さて、滞在100日目を目前にした、星出宇宙飛行士は、今週どんなことをしたのでしょうか。その一部を紹介します。
7月9日、クルードラゴン宇宙船運用初号機のミッションステッカーの隣に貼られたCrew-2のミッションステッカーの周りにサインを残しました。
7月12日、ライブイメージングシステム(COSMIC)に映像変換コンバーターを設置するために、物品の移動を行いました。COSMICは、軌道上で細胞や組織の立体構造を培養しながら観察できる顕微鏡システムです。無色透明な対象物に適した位相差顕微鏡や蛍光物質を観察するための落射蛍光顕微鏡に加えて、生きたまま細胞や組織の立体構造をとらえることに適した共焦点顕微鏡技術も搭載しています。
この日は、宇宙実証用ハイパースペクトルセンサ(HISUI)で使用されているコンピュータのハードディスクを交換しました。HISUIは、石油や金属・鉱物などの資源調査等、多くの分野での活用が期待されています。 これらの利用に向け、現在、定常運用観測や利用実証がまさに進行しています。
また、この日はシェーン・キンブロー宇宙飛行士とコロンバス(欧州実験棟)から、ニューヨークの小学生を対象にした交信イベントにも出席しました。
7月13日、固体燃焼実験装置(SCEM)で使用していた映像変換コンバーターを画像取得処理装置(IPU)に接続し、COSMICからIPUに映像が送られるようにしました。
7月15日、フランス人宇宙飛行士トマ・ペスケ宇宙飛行士と共に、フランスの革命記念日を祝いました。フランスの宇宙食も楽しんだようです。いずれ日本の祭日を、クルーみんなで祝う日も来るかもしれませんね。その時はきっと、おいしい宇宙日本食がふるまわれることでしょう!
来週のレポートもお楽しみに!
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