Reportレポート星出宇宙飛行士の活動レポート20

星出宇宙飛行士ウィークリーレポート Vol.9(6/28~7/4)

国際宇宙ステーション(ISS)へは、宇宙飛行士を運ぶ有人宇宙船だけでなく、様々な物資を運ぶ、無人の補給船も数多く往来します。補給船の到着時には、物資を運び込むために、場所を確保しなければなりませんし、帰還時には、ISSでは使用済みの荷物を積み込む作業があります。意外かもしれませんが、「お片付け」も宇宙飛行士の大切な仕事なのです。
補給船の離脱と到着が続き、今週は、星出宇宙飛行士をはじめ、クルーはその準備に追われました。

補給船の離脱前にデッキで作業を行うトマ・ペスケ宇宙飛行士と星出宇宙飛行士 ©️JAXA/NASA
補給船の離脱前にデッキで作業を行うトマ・ペスケ宇宙飛行士と星出宇宙飛行士 ©️JAXA/NASA

6月28日、今年2月から約4か月間、ISSに係留されていたシグナス補給船運用15号機(NG−15)は、離脱に向けた作業を終了し、ハッチが閉じられました。

シグナス補給船運用15号機の離脱準備を行う星出宇宙飛行士 ©JAXA/NASA
シグナス補給船運用15号機の離脱準備を行う星出宇宙飛行士 ©JAXA/NASA

2021年6月30日 午前1時32分、シグナス補給船運用15号機は、ISSを離脱しました。その様子を、「きぼう」日本実験棟の船外プラットフォーム上の中型曝露実験アダプタ(i-SEEP)に搭載された、「きぼう」次世代ハイビジョンカメラシステム(HDTV-EF2)で撮影されています。HDTV-EF2は、地球の映像を取得できる次世代ハイビジョンカメラです。20倍光学ズームのハイビジョンカメラと高感度・光学5倍の4Kカメラを搭載、地上からの操作で、カメラを目的の方向に動かすことができます。現在、JAXAでは、このカメラシステムのトライアル利用を募集しています。
同じく6月30日には、ロシアのプログレスMS-17補給船(78P)がカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられました。クルーは補給船の到着に備え、備品の整理をおこないました。
7月1日、プログレスMS-17補給船は、ISSのボイスクモジュールにドッキングしました。7月6日にはアメリカのドラゴン補給船運用22号機(SpX-22)を放出する予定で、それに向けてISSの備品整理をしました。

来週のレポートでは、各種イベントの実施報告も予定しています。
どうぞお楽しみに!

  • 本文中の日時は全て日本時間

ポスター・プレスキット・ISS滞在中の活動成果をダウンロードいただけます。