Reportレポート星出宇宙飛行士の活動レポート19

星出宇宙飛行士ウィークリーレポート Vol.8(6/21~6/27)

星出宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)に到着して2か月が経ちました。ISSでは宇宙実験や船外活動などがおこなわれ、星出宇宙飛行士は忙しい毎日を送っています。

実験研究を行う星出宇宙飛行士の様子 ©︎NASA
実験研究を行う星出宇宙飛行士の様子 ©︎NASA

では、今週も星出宇宙飛行士の活動を紹介しましょう。

6月21日は、細胞の重力センシング機構の解明実験(Cell Gravisensing)の準備として、ライフサイエンス実験用ライブイメージングシステム(COSMIC)加温チャンバの温度ロガーを取り外し、温度データを地上に送れるようにしました。
Cell Gravisensingとは、細胞が微小重力を感知するシステムとして、細胞内の核・ミトコンドリアとストレス線維(細胞骨格の一種)の相互作用に着目する実験です。これまでの宇宙実験により、動物細胞が重力を感知することがわかっていますが、そのメカニズムは、まだ解明されていません。宇宙生物学の課題を解決するとともに、筋萎縮や骨量減少の予防及び治療薬開発に貢献することが期待されています。
また、同21日は、スペースX社のドラゴン補給船運用21号機(SpX-21)と22号機(SpX-22)でISSまで運ばれた第3回アジアの種子2020-21 (Asian Herb in Space: AHiS)の種子の写真撮影を行いました。
AHiSは、アジア・太平洋地域の若手研究者や青少年に、「きぼう」日本実験棟での宇宙実験や宇宙環境利用研究について学ぶ機会を提供するためのプロジェクトです。日本のスイートバジル種子とマレーシアのホーリーバジル種子を野口宇宙飛行士が3月に栽培した「ミッション1」に引き続き、各国・地域から収集したハーブ種子を宇宙飛行後に地上で栽培する「ミッション2」が進められています。

アジアンハーブのサンプル撮影を行う星出宇宙飛行士©NASA
アジアンハーブのサンプル撮影を行う星出宇宙飛行士©NASA

6月22日、小型衛星放出機構(J-SSOD)に搭載されていたモーリシャス初の超小型衛星が放出されました。星出宇宙飛行士は、その様子を写真撮影、また、成功を祝うコメントを地上に送りました。


さらに、定期メンテナンスとして「きぼう」に設置されている火災報知器の機能を確認しました。

今週は星出宇宙飛行士のSNS投稿も紹介します。

それぞれの自国ラグビーチームのユニフォームを着用しポーズを取るトマ・ぺスケ宇宙飛行士と星出宇宙飛行士(星出宇宙飛行士Twitterより)
それぞれの自国ラグビーチームのユニフォームを着用しポーズを取るトマ・ぺスケ宇宙飛行士と星出宇宙飛行士(星出宇宙飛行士Twitterより)

星出宇宙飛行士とトマ・ペスケ宇宙飛行士がラグビーのユニフォームを着て、ISSから自分たちの国の代表チームの応援をしました。バックグラウンドの異なる宇宙飛行士が、宇宙からそれぞれの国のチームを一緒に応援できるのは、とてもすてきなことですね。

来週のウィークリーレポートもお楽しみに!

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ポスター・プレスキット・ISS滞在中の活動成果をダウンロードいただけます。