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古川宇宙飛行士 軌道上活動レポート Vol.7(11/20〜12/3)

「きぼう」日本実験棟では、宇宙実験が次々と行われ古川聡宇宙飛行士も多くの実験を担当しています。 この期間では、古川宇宙飛行士は、JAXA教育センターの高校生・大学生向けオンラインイベントに「きぼう」から登壇する機会もありました。では、さっそく、活動の一部を紹介します。

11月20日、「細胞の重力センシング機構の解明(Elucidation of gravisensingmechanism in single cells: Cell Gravisensing)」の2期目の実験が終了したので、ライブイメージングシステム(Confocal Space Microscopy: Confocal Space Microscopy: COSMIC)を片付けました。

この日は、細胞培養装置追加実験エリア(Cell Biology Experiment Facility-Left:CBEF-L)に画像取得処理装置2(Image Processing Unit2: IPU2)と接続する光ケーブルや立体培養用⾃動溶液交換器具2型(T-DOCS)を設置し、「微小重力環境を活用した立体臓器創出技術の開発(Development of advanced 3D organ culture system utilizing microgravity environment: Space Organogenesis)」実験の準備を進めました。Space Organogenesisは、iPS細胞からつくった肝臓のもととなる細胞群を微小重力環境で3次元的に培養する実験で、移植可能なヒト臓器形成の基盤技術の開発を目指しており、移植医療・再⽣医療への貢献が期待されます。

11月22日、中型曝露実験アダプタ(IVA-replaceable Small Exposed Experiment Platform: i-SEEP)を「きぼう」エアロックから船内に入れ、全固体電池軌道上実証装置(Space As-Lib)を取り外して、簡易材料曝露実験ブラケット(Exposed Experiment Bracket Attached on i-SEEP: ExBAS)を取り付けました。

11月24日、Space Organogenesisの準備として、地上からCBEF-Lを起動させ、機能確認をしました。また、地上から静電浮遊炉(Electrostatic Levitation Furnace: ELF)実験を行いました。さらに、「火災安全性向上に向けた固体材料の燃焼現象に対する重力影響の評価 (Fundamental Research on International Standard of Fire Safety in Space: FLARE)」の実験実施に向けて、固体燃焼実験装置(Solid Combustion Experiment Module: SCEM)の起動確認を行いました。

11月27日、JAXA宇宙教育センターが実施したオンラインイベント「古川宇宙飛行士ISS長期滞在ミッション概論 〜ISS宇宙実験のリアル〜」に古川宇宙飛行士が「きぼう」から登壇し、ミッションについて講義をしました。イベントは、Zoomウェビナーで行われ、230人を超える参加者がありました。

オンラインイベント「古川宇宙飛行士ISS長期滞在ミッション概論 〜ISS宇宙実験のリアル〜」

11月28日、二酸化炭素除去装置のフィルター交換を実施しました。また、ドラゴン補給船運用29号機(SpX-29)から搭載されている物品の移動を行いました。

11月29日は、筑波宇宙センターの「きぼう」運用管制室で、9月27日に終了したインクリメント69のミッション成功を祝う「プラークハンギング」というイベントが開催され、古川宇宙飛行士も軌道上から参加しました。「プラークハンギング」とは、ロゴを印刷したプラーク(記念の盾)を運用管制室の壁に飾ることです。合わせて、インクリメント69の功労者を表彰し、古川宇宙飛行士を囲んで記念撮影を行いました。

古川宇宙飛行士を囲みインクリメント69担当の井田インクリメントマネジャー(左下から2人目)率いるチームメンバーで記念撮影
プラーク(記念の盾)を運用管制室の壁に飾るチームメンバー

11月30日、ELFチャンバー内の清掃および試料ホルダを交換し、地上から機能確認が行われました。次回からは、「静電浮遊法を用いた鉄鋼精錬プロセスの基礎研究~高温融体の熱物性と界面現象~(Interfacial phenomena and thermophysical properties of high-temperature liquids-Fundamental research of steel processing using electrostatic levitation: Interfacial Energy)」が再び始まります。鉄鋼精錬過程で⽣じるスラグ(酸化物)に内包された鉄融体試料の界⾯張⼒やスラグの熱物性を取得し、界⾯での振動現象を直接観察します。鋼材の均質性劣化を招く精錬中に発⽣する振動流の原因を特定し、鉄鋼⽣産プロセスの改善に貢献します。

12月1日(金)18時25分、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられたプログレスMS-25補給船(86P)が打ち上げられ、12月3日(日)20時18分にISSとドッキングしました。

今回のレポートはここまでです

次回のレポートは12月21日(木)頃を予定しています。次回のレポートもお楽しみに。

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JAXA 有人宇宙技術部門 Humans in Space人類の
未知への挑戦を。