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【ISSリアルタイム交信】古川宇宙飛行士にプレゼン!宇宙好き大学生の『推しミッション』を開催しました。

10月24日(火)に、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在中のJAXA古川聡宇宙飛行士と地上を結ぶイベントを開催しました。イベントには、応募者中から、その “熱意”の強さによって選出された、宇宙好きの大学生4名が参加。イベントの様子は、JAXAの公式YouTubeでライブ配信されました。

宇宙好き大学生の『推しミッション』イベントの様子(Image by JAXA)

まずは、司会進行を担当するJAXA有人広報担当の柳田が今回のイベントについて紹介。古川宇宙飛行士のISS長期滞在中に「きぼう」日本実験棟で実施される12のミッションの中から、大学生4名それぞれが特に注目する『推しミッション』を1つ選び、古川宇宙飛行士にプレゼンテーションを行うことを説明しました。

JAXA有人広報担当の柳田と井上インクリメントマネージャー(Image by JAXA)

その後、古川宇宙飛行士のミッションを地上から支える人々からなるチーム「スペースJAPAN」の一人として、井上インクリメントマネージャーが紹介され、インクリメントマネージャーの役割について、また、ISS滞在から約2か月が経過した古川宇宙飛行士の様子や活動について語りました。

続いて、本日の交信イベントの主役でもある大学生4名の紹介です。

今回プレゼンテーションを行う大学生4名(Image by JAXA)

まず1人目は、待田凌さん。東京大学教養学部の学生さんです。大学では、地球惑星環境学について学ばれており、宇宙について研究して、自分も宇宙に行くという夢を持たれています。

1人目の待田凌さん(Image by JAXA)

2人目は、東京理科大学で電気電子情報工学を専攻さてれている櫻庭吉乃さん。普段も宇宙教育事業などに取り組んでおり、将来はJAXAのプロジェクトマネージャーになりたいということです。

2人目の櫻庭吉乃さん(Image by JAXA)

3人目は、筑波大学の宮嶋あさ香さん。今回、唯一の文系の学生さんですが、小学生の頃、理科の授業で見たハヤブサの映画がきっかけで、宇宙に興味を持つようになったのだそうです。

3人目の宮嶋あさ香さん(Image by JAXA)

そして最後の4人目は、京都大学の渡邊新さん。宇宙が大好きなので、大学では宇宙生物学を研究したいと思っており、いつか宇宙生物が存在する証拠を見つけたいという夢があるそうです。

最後の4人目は渡邊新さん(Image by JAXA)

宇宙に対する関心や、そこからつながる夢について語ってくださった4名。この後の「推しミッション」のプレゼンがますます楽しみですが、その前に井上インクリメントマネージャーから、古川宇宙飛行士が行うミッションについて、それぞれ概要紹介がなされました。

ISS長期滞在中に実施予定の利用ミッションの分類(Image by JAXA)
【JWRS】次世代水再生実証システム(Image by JAXA)
【FLARE】火災安全性向上に向けた固体材料の燃焼現象に対する重量影響の評価(Image by JAXA)

ここで紹介された12のミッションのうち、4名の大学生がそれぞれ選定した推しミッションと、古川宇宙飛行士へ行うプレゼンテーションタイトルは次の通りです。

待田 凌さん(東京大学)

推しミッション:【JWRS】次世代水再生実証システム
プレゼンテーションタイトル:水再生技術で世界が無限に広がる

櫻庭 吉乃さん(東京理科大学)

推しミッション:【FLARE】火災安全性向上に向けた固体材料の燃焼現象に対する重量影響の評価
プレゼンテーションタイトル:宇宙火災安全技術で世界を先導するFLAREミッション

宮嶋 あさ香さん(筑波大学)

推しミッション:【Cell Gravisensing 2】細胞の重力センシング機構の解明
プレゼンテーションタイトル:宇宙と地上の未来を照らすCell Gravisensingミッション

渡邊 新さん(京都大学)

推しミッション:【Kibo-RPC】第4回「きぼう」ロボットプログラミング競技会
プレゼンテーションタイトル:次世代の若者に”きぼう“をつなぐ!

そしていよいよ準備が整い、ISSの古川宇宙飛行士とリアルタイムで交信できるタイミングがやって来ました。スタジオとISSとがつながると、古川宇宙飛行士が笑顔で応答し、自身の仕事や生活の様子など近況を報告しました。

ISSの古川宇宙飛行士とリアルタイムで交信を行う様子(Image by JAXA)

続いて、本日のメインイベントである、推しミッションのプレゼンテーションへと移ります。大学生たちは少し緊張の面持ちでスタンバイ。60秒という限られた時間の中で、自分の熱い想いを伝えます。

トップバッターは待田 凌さん。水再生システムが実現すれば、人の活動領域が月や火星へと広がるだけでなく、水が使いづらい地球の災害地などでも役立つこと。そうなれば、人が暮らせる世界が地球の外にまで無限に広がっていく、まさに今この時代だからこそのミッションだということをアピールしました。

限られた時間の中で熱い思いを伝えるトップバッターの待田凌さん(Image by JAXA)

2人目は、櫻庭 吉乃さん。幼い頃に自宅が火事になった体験談を交え、宇宙で火災事故を起こしたくないという思いを叶えてくれるのがFLAREミッションであることを語りました。また今後、日本がより高度な宇宙火災安全技術で世界をリードする役割を担っていくことに期待していると伝えました。

自らの体験談を交え、FLAREミッションへの想いを語る櫻庭吉乃さん(Image by JAXA)

続いて、宮嶋 あさ香さんがプレゼン。Cell Gravisensingミッションによって、微小重力下でなぜ人体に変化が起きるのかという謎の解明と、老化に対する治療法の開発が期待できることを推しの理由に挙げました。そして、難病を患う家族の介助の経験を例に挙げ、高齢化社会を照らす大きな光になることを期待していると語りました。

難病を患う家族の介助の経験を例に挙げ、Cell Gravisensingミッションについてプレゼンする宮嶋あさ香さん(Image by JAXA)

ラストは渡邊 新さん。自身も今年参加したKibo-RPCの推しポイントとして、宇宙開発における「楽しさ」「面白さ」時には「悔しさ」という感情を与えてくれる点を挙げ、10年後、20年後の宇宙開発を夢見る世界中の学生の熱い気持ちが、このミッションに込められている、と競技会参加者ならではの視点でアピールしました。

Kibo-RPCの推しポイントを競技会参加者ならではの視点でアピールする渡邊新さん(Image by JAXA)

4名の熱意あるプレゼンを聞き終えた古川宇宙飛行士は、「限られた時間の中で、的確にポイントを絞った分かりやすいプレゼンでした。ご自身の経験や気持ちも交えられており、とても伝わりやすかったです」と評価。そして、次世代を担う学生の方々へのメッセージとして、勉強だけでなく色々なことに興味を持って欲しい。その興味が思わぬところで新たな驚きや発見へとつながることを経験し、その中から自分の得意なこと、好きなことは何かを探し出し、将来につながる夢を見つけて欲しい。夢が見つかれば、それに向かって少しずつ努力を続けて欲しいと語りました。

熱意あるプレゼンに対しコメントする古川宇宙飛行士(Image by JAXA)

ISSとリアルタイムで交信し、滞在する宇宙飛行士と直接言葉を交わすことは、なかなか機会のない貴重な体験。参加した宇宙好きの大学生たちは、すごく緊張もしたようですが、それ以上に楽しく、充実した時間になったようです。

イベントの様子(Image by JAXA)

なお、今回のイベントの様子は、JAXAの公式YouTubeでアーカイブ配信を行なっております。興味を持たれた方は、ぜひご覧ください。

また、今後も古川宇宙飛行士との交信イベントを予定しておりますので、JAXA有人宇宙技術部門のWebサイトSNSなどで情報をチェックしてみてください。

※本文中の日時は全て日本時間

JAXA 有人宇宙技術部門 Humans in Space人類の
未知への挑戦を。