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古川宇宙飛行士 軌道上活動レポート Vol.3(9/25〜10/8)

国際宇宙ステーション(ISS)では、10月中旬に実施される予定の船外活動(Extravehicular activity:EVA)に向けての準備が着々と進められています。古川宇宙飛行士も、船外活動を行う宇宙飛行士のサポート作業に携わっています。では、この期間で行われた古川聡宇宙飛行士や「きぼう」日本実験棟での活動の一部を紹介します。

9月25日、「火災安全性向上に向けた固体材料の燃焼現象に対する重力影響の評価(Flammability Limits at Reduced Gravity Experiment:FLARE)」実験の準備作業として、固体燃焼実験装置(Solid Combustion Experiment Module: SCEM)を設置しました。 FLAREは微小重力環境で様々な固体材料の燃焼データを獲得し、宇宙での国際的な安全基準の制定などへの貢献を目指しています。

9月26日、「細胞の重⼒センシング機構の解明(Elucidation of gravisensingmechanism in single cells: Cell Gravisensing)」実験の準備として共焦点レーザー顕微鏡(Confocal Space Microscopy:COSMIC)に機能チェック用の試料を設置し、光源にケーブルを接続しました。 Cell Gravisensing実験は、細胞が微小重力を感知する仕組みを明らかにするために行われます。

さらにこの日はISS船長(コマンダー)の交代セレモニーも実施され、ISS船長がセルゲイ・プロコピエフ宇宙飛行士から、アンドレアス・モーゲンセン宇宙飛行士に引き継がれました。

ソユーズMS-23宇宙船(69S)ハッチクローズ前の古川宇宙飛行士らISS第69次長期滞在クルー(image by JAXA/NASA)

9月27日、 Cell Gravisensing実験の準備作業として、 COSMICに電源ケーブルを接続し、起動させました。同日16時53分(日本時間)、プロコピエフ宇宙飛行士とドミトリー・ペテリン宇宙飛行士、フランク・ルビオ宇宙飛行士を乗せたソユーズ宇宙船(69S)はISSを離れ、20時17分に着陸し、無事に地球へ帰還しました。これで、ISSのクルーは再び、平常時の7人に戻りました。ソユーズ宇宙船の離脱を起点にISSの運用期間の単位であるインクリメントが切り替わり、この翌日から、インクリメント70になりました。

9月28日、ISSにある廃棄物をシグナス補給船運用19号機(NG-19)に運び込み、NG-19の大気圏再突入に備えました。

9月29日、Cell Gravisensing実験の準備として、地上から実施していた COSMICの機能チェックが完了し、古川宇宙飛行士が片付け作業をしました。

10月2日、船外活動の準備作業をするにあたり、注意事項や緊急時の情報共有の手順などについて資料を確認する作業を行いました。

10月3日、EVAの準備作業を実施し、ジャスミン・モグベリ宇宙飛行士が宇宙服を試着し、地上の管制官と通信テストをしました。古川宇宙飛行士とモーゲンセン宇宙飛行士は、モグベリ宇宙飛行士をサポートし、宇宙服の安全性を確認しました。今回のEVAは10月12日と20日に予定されています。12日の船外活動はモーゲンセン宇宙飛行士とローラル・オハラ宇宙飛行士が行い、ISSの外壁に付着している微生物のサンプルを採取する予定、20日はオハラ宇宙飛行士とモグベリ宇宙飛行士で、故障した無線装置の取り外しと新たな太陽パドルを取り付ける予定です。

詳細を見る(NASA Blogより)

10月4日、FLARE実験に使用するSCEMの多目的実験ラック(Multi-purpose Small Payload Rack: MSPR)への設置を9月25日に引き続き行いました。

最後に古川宇宙飛行士のSNS投稿を1つ紹介します。

「宇宙では水が貴重で、尿をリサイクルして飲料水にします。こちらは、尿を貯めたタンクへのラインを付替えているところです。ゴーグルとマスク・手袋で保護し、安全に注意しながら確実に実施しました。」(古川宇宙飛行士X(Twitter)

古川宇宙飛行士X(Twitter)より

快適に日常生活を送れるよう、ISSの環境を維持することも、宇宙飛行士の大切な仕事の1つです。

今回のレポートはここまでです。次回のレポートは10月26日(木)頃を予定しています。次回のレポートもお楽しみに。

※本文中の日時は全て日本時間

JAXA 有人宇宙技術部門 Humans in Space人類の
未知への挑戦を。