Reportレポート若田宇宙飛行士の活動レポート 31

若田宇宙飛行士 軌道上活動レポート Vol.12(3/5〜3/12)

3月12日に若田宇宙飛行士は無事、地球に帰還し、軌道上活動レポートも今回が最終回となりました。それでは若田宇宙飛行士の地球帰還直前から帰還までの約1週間の活動をレポートします。

3月3日、クルードラゴン運用6号機(Crew−6)で国際宇宙ステーション(ISS)にやって来た新しいクルーとの引き継ぎが始まりました。若田宇宙飛行士らCrew-5クルーは、ISSの搭載機器や微小重力下での作業についてのコツなどを伝え、またCrew-6クルーの作業を見守って支援しました。各クルーは地上で十分に訓練を受けていますが、やはりこのように直接引継ぎを行うことで、今後の作業が円滑になります。クルードラゴン宇宙船の場合は、原則5日ほどの引継ぎ期間を取れるように打上げ・帰還がスケジュールされています。ISS内は一時的に11人ものクルーの大所帯となっていました。

ISS内の11人のクルー(Image by JAXA/NASA)

3月7日、筑波宇宙センターの「きぼう」運用管制室と接続し、定例のオンライン会議を実施しました。この日の会議では、若田宇宙飛行士の宇宙滞在日数が500日に達したことをお祝いしました。各実験の担当や管制官チーム、また過去の若田ミッションに関わったスタッフなどからお祝いのメッセージを伝え、また137名ものJAXA地上スタッフからの寄せ書きも送られました。こうした多くのスタッフがワンチームとして若田宇宙飛行士を支えています。

3月8日、全固体電池(Space As-Lib)の補充電作業に必要なソフトウェアを地上から軌道上のコンピュータにアップロードして、インストールしました。この全固体電池は、-40℃~120℃という広い温度範囲で使用可能で、安全性が高く破裂発火のリスクが極めて小さいため、温度差が激しく、真空で放射線にさらされる宇宙環境で利用する設備の小型・軽量化や低消費電力化に寄与することができます。若田宇宙飛行士滞在中に、中型曝露実験アダプタ(IVA-replaceable Small Exposed Experiment Platform: i-SEEP)と小型ペイロード搭載支援装置(Small Payload Support Equipment: SPySE)を利用して実験を行い、成果を上げています。若田宇宙飛行士は、船内搬入/搬出時の取付/取り外しや 、全固体電池への充電作業を担当してきました。

3月8日、若田宇宙飛行士を含めとしたクルードラゴン運用5号機(Crew−5)のクルーは、荷物の梱包、Crew−5やスーツのチェックなど、ISSからの出発準備を行いました。

ISS出発の12時間前に、若田宇宙飛行士は自身のTwitterにISSの「キューポラ」で折り鶴を撮影した写真を投稿し、長期滞在を応援して頂いた皆さんに感謝の言葉を述べています。

若田宇宙飛行士Twitterより

3月11日午後2時29分、若田宇宙飛行士らを乗せたCrew−5のハッチがクローズされました。Crew−5は午後4時20分にISSから離脱し、地球に向けての飛行を開始しました。

3月12日午前11時02分、Crew-5がフロリダ州・タンパ沖に無事着水しました。午前11時58分頃には若田宇宙飛行士ら4人がCrew−5から降り、若田宇宙飛行士は、地上スタッフと笑顔で無事の帰還を喜び合っていました。

地上スタッフに出迎えを受ける若田宇宙飛行士(Image by JAXA/NASA)

今回の長期滞在によって若田宇宙飛行士の宇宙滞在日数は、日本人最長の累計500日越えとなりました。また、ISSの滞在回数は4回で、世界同率第3位の記録です。

約5か月間にわたって、2週間に1回程度掲載してまいりました軌道上レポートは今回で終了ですが、不定期で若田宇宙飛行士の活動を紹介してまいりますのでお楽しみに。今後とも、若田宇宙飛行士並びに有人宇宙活動への応援をよろしくお願いします。

※本文中の日時は全て日本時間

JAXA 有人宇宙技術部門 Humans in Space人類の
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