Reportレポート若田宇宙飛行士の活動レポート 19

若田宇宙飛行士初の船外活動(EVA)へ!

国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在中の若田光一宇宙飛行士は、NASAのニコール・マン宇宙飛行士とともに、2023年1月20日(金) 22:15頃(日本時間)から、自身初の船外活動(EVA)に挑みます!

船外活動訓練を行う若田宇宙飛行士(Image by JAXA/NASA/Robert Markowitz)

今回、若田宇宙飛行士が実施するのは、ISSに電力を供給するための新型太陽電池アレイ(ISS Roll-Out Solar Array: IROSA)を設置するための架台を、現在ある太陽電池パドルの根本部分に取り付ける作業です。2021年3月に野口聡一宇宙飛行士が、同年9月に星出彰彦宇宙飛行士が行った作業に続くもので、今回は、ISSの進行方向右側(写真向かって左側)の内側にある太陽電池アレイ(赤丸)に取り付けます。IROSAは、劣化により発電量の落ちてきた太陽電池を補完するために、3分の1程度のサイズでありながら発電量は従来型とほぼ同等の新型太陽電池パネルです。現在すでに、4か所に取り付けが完了、将来的には8つのチャンネルすべてに取り付ける予定になっています。

今回のEVAでIROSA架台を取り付け予定の箇所(Image by JAXA/NASA)

船外活動の終了は、翌1月21日(土) 4:45頃、実に6時間30分にも及びます。船外活動中は、水を飲むことはできますが、食事はできません。また、宇宙服の外は真空の宇宙、生身の人間は生きていられない環境が広がる中での過酷な作業になります。船外活動は、2人一組で行いますが、今回は2人とも初のEVA。若田宇宙飛行士は、これまでの飛行でたまたまEVAの機会に恵まれませんでしたが、船外活動の訓練は、ニコール宇宙飛行士と共に、今回も十分に積んできました。船外活動訓練は、プールの中で行いますが、若田宇宙飛行士は、今回の長期滞在のためだけでも実に15回程度、約84時間もの潜水訓練を行いました。若田宇宙飛行士は、今回、リーダー役のEV1を務めます。船外活動でも「和」のリーダーシップを見せてくれることでしょう。

カサダ/ルビオ両宇宙飛行士の船外活動準備をサポートする、マン/若田両宇宙飛行士(Image by JAXA/NASA)

若田宇宙飛行士の船外活動について、さらに詳しく知りたい方は、解説番組(日本語)をJAXA YouTubeチャンネルにて公開しています。ぜひこちらもチェックしてくださいね!

若田宇宙飛行士の船外活動を応援しよう!

URL:https://youtu.be/r3-cZzMBZrc

解説:
有人宇宙技術部門宇宙飛行士運用技術ユニット宇宙飛行士運用グループ
小柳英雄(こやなぎひでお)
有人宇宙技術部門有人宇宙技術センター
インクリメントマネージャ(第68次長期滞在担当) 梅村さや香(うめむらさやか)

また、今回のEVAについて、NASAが作成したCG動画も公開されています。(英語) 船外活動の模様は、NASA TVでライブ中継されます。若田宇宙飛行士は、EV1の印である、太もも及び背中の生命維持装置に、赤い線の入った宇宙服を着用しています。夜遅い時間ではありますが、若田宇宙飛行士のEVAの様子をみんなで応援しましょう!
NASA TV(英語)の視聴はこちらから。
放送予定日時:1月20日(金) 午後21時00分~(時刻は予告なく変更になることがあります)

※本文中の日時は全て日本時間

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