reportレポート野口宇宙飛行士の活動レポート39

2021.04.19

野口宇宙飛行士ウィークリーレポート Vol.20(4/9~4/15)

4月9日、国際宇宙ステーションは10人の大所帯になりました。

サービスモジュール「ズヴェズダ」にて10人のクルーが記念撮影。 ©JAXA/NASA

マーク・ヴァンデハイ宇宙飛行士、オレッグ・ノヴィツキー宇宙飛行士、ピョートル・ドゥブロフ宇宙飛行士がソユーズ宇宙船でISSへ無事に到着。サービスモジュール「ズヴェズダ」にて歓迎セレモニーをおこないました。
ISSは一時的ににぎやかな状態になります。そんな中、野口宇宙飛行士は日々、様々な業務を実施しています。

4月9日は、静電浮遊炉(ELF)の試料カートリッジの清掃とサンプルホルダの交換をしました。ELFは静電気力によって材料を浮遊させることで、容器を使用せずに材料を溶かして観察できる装置です。液体となった物質を観察することで、その物質の密度、粘性、表面張力などを調べることができます。

4月12日には、細胞培養装置追加実験エリア(CBEF-L)に、加湿器と計測ユニット(MEU)を設置し、庫内温度分布を確認しました。確認は13日まで続き、終了後に加湿器とMEUは取り外されました。細胞培養装置を最適な環境に保つために、定期的にメンテナンスをしています。

野口宇宙飛行士が今週公開したSNSの投稿をいくつか紹介します。

野口宇宙飛行士が4月12日の世界宇宙飛行の日のお祝いに、ISSの電子ピアノで「きらきら星」を弾きました。世界宇宙旅行の日は、1961年4月12日に、ソヴィエト連邦(現在のロシア)のユーリ・ガガーリンが、人類で初めて宇宙に行ったことを記念して制定されたものです。

野口宇宙飛行士Twitterより

クルードラゴン宇宙船の本格運用が始まるなど、有人宇宙活動の大きな転換点となったインクリメント64は、4月17日、ソユーズ63Sの帰還をもって終了し、インクリメント65が始まりました。インクリメントはISSの運用期間の単位でNASAではエクスペディション(Expedition)とも呼ばれます。4月22日、星出宇宙飛行士が搭乗するCrew-2の打上げに続き、29日未明には、Crew-1の帰還が予定されています。野口宇宙飛行士の宇宙滞在もあと少しです。